毛球症とは、腸の中で毛玉が固まって詰まってしまう症状のことをいいます。
うさぎさんの体は毛で覆われているので、毛づくろいをしていると、舌に抜け毛が付着してそのまま誤って飲み込んでしまうことがあります。
そして、毛は胃腸の中で消化することはできませんので、飲み込んだ毛の量が多くなると、毛がたんぱく質や炭水化物と混ざって球状になり、腸の中で溜まってしまいます。
いったん腸の中で溜まってしまうと、うさぎさんは外に排出することができなくなり、逆に、塊になった毛玉を口から吐き出すこともできず、腸の動きを阻害することになります。
毛球症になってしまうと、出口がないわけですから、うさぎさんの食は細くなり、エサを食べなくなってしまいます。
ですので、毛球症の疑いがあるか否かは、フンの量と食事の量のバランスがいつもよりも崩れていないか否かによって判断することができます。
そして、少しでも疑いがある場合には、お医者さんに診てもらいましょう。
実際に毛球症にかかっているか否かは、病院でレントゲンを撮ってもらって、胃の中に毛玉が写っているか否かによって分かりますが、もし毛球症にかかっている場合には直ちに処置が必要です(胃は通常の5倍ほどの大きさになっています)。
万が一、毛球症にかかってしまった場合には、そのまま放置すると、栄養を摂取することができないので、栄養失調になりますし、それ以前に老廃物が体内を駆け巡り体調不良に陥ります(極度の便秘状態です)。
軽度であれば内科的治療によって自然排出が可能ですが、重度であれば外科手術が必要になります。
外科手術はうさぎさんの体に大きな負担をかけるので、何とか避けたいです。
そこで、毛球症にかからないように予防策を講じる必要があります。
毛球症の予防策として最も有効なのは、飼い主による定期的なブラッシングです。
うさぎさんをブラッシングすることによって予め抜け毛を取り除いてあげることができます(ブラッシングと言うと、何やら作業のように聞こえますが、うさぎさんをなでなでする一環であると考えれば、楽しくて仕方がなくなります)。
また、飲み込んでしまった毛をスムーズに排出しやすいようにするために、薬を飲ませるという方法もあります(自然な方法としては、パイナップルをあげるのが効果的です)。
毛球症はうさぎさんがかかりやすい病気の1つですので、常に意識して予防を心がけましょう。